エジプト民族舞踊スクール:Onlineレッスン&講義開催中 ダンス:水曜1-3月&木曜2-3月ファラーヒです※WSフォロー期間有

【エジプト研修あれこれ その①目的】

色々あったエジプト研修(毎回、色々あります)。何回かにかけて、感じた事やできごとなどを少し書いてみようと思います。

エジプトに行くには、時間や手間やお金がかかります。私の場合は昼間に派遣で別の仕事をさせていただき、主にそのお金で渡航しています。今回は派遣元・派遣先様のご厚意で復帰できましたが、1ヶ月渡航で不在にするのでエジプト渡航の度に新しいお仕事を探す場合も多いです。

日本でも民族舞踊の練習はできますし、コロナ禍を経て各ダンサーが現地先生のオンラインレッスンを受けられる機会も増えました。踊りの上達だけであれば、エジプト渡航は必須ではないと個人的には思っています。

それでも、エジプトに行く目的や理由がいくつかあります。

●自分の目で実際のエジプトを見るため

→私は外国人で、エジプト人の方と結婚等もしていないので、良くも悪くも外国人&お客様です。エジプト人の対日感情は大変良く、親切に接してもらえて(ぼったくり等変な奴も多少います(笑)が)嬉しい限りですが、本当のリアルは掴めないな~といつも思います。それでも、実際に自分の目で訪ねたり現地の文化や生活に触れることは、講師として伝えるという立場においてきわめて重要だと感じます。

今はネット社会で、例えばエジプトの生活や踊りについても多くの動画や記事が上がっています。私も良く拝見しますし参考にしますが、忘れてはいけないことがあります。それは「掲載した人間の主観によるフィルターがかかった媒体である」と言うことです。悪気は無くても、見せたいところにフォーカスしてネットに上がりますから、これらが事実ではあっても全てではない、という事です。実際に訪れたら、意外なものを見たり空気感が予想とちょっと違ったという経験もあります。

特にエジプト民族舞踊が主に創成された1960-70年代を知る世代が現地でも高齢化(60-80代)しています。民族舞踊の背景を把握するためには、現在と過去のエジプトをできるだけ感じたい。このため、彼ら彼女らが健在であるうちにできるだけ見聞きしたいと思います(今回聞取りできた農家の方も60代の男性でした)。

●現地先生方との交流のため(レッスン、取材)

→フォークロアダンスの先生方の中には、英語が得意で無い方(主なやりとりがアラビア語のみの方)もいます。(オリエンタルの著名な先生の多くは英語が話せてカイロ在住であるのとは対照的)。また、エジプトで指導/踊りの実績を上げている先生方と、海外ダンサーに知名度のある先生方は必ずしも一致しません(一致する場合もあるが少ないです)。私は、実際のエジプト民族舞踊を伝える立場から常に前者の先生を求めています。踊りのレッスンだけでなく情報源の意味でも先生方に頼る機会は多く(お礼は払います)、実際にお会いして自分の上記ニーズや価値観と合う先生かどうかを拝見します。1回会ったor受講しただけでは分からない場合が多いです。師匠Hassan Khalil先生は初回渡航時よりお世話になり、ご健在の限り交流が続きます(と希望)が、他の方は時期によりフォーカスする度合いが変わっています(詳細経緯略)。今回も、数年間の交流を経て初めて個人レッスンをお願いできた方、以前から取材したいとの希望が叶った方などがおられます。毎回限られた滞在ですが、可能な限り交流できたらと思います。

●今回の目的:普通の人の普通の暮らしを見たい!

→と言ってもエジプトは日本以上に貧富の差が激しく(貧困層の割合も高い)、何が平均で何か普通なのか非常に掴みにくいのが実情です。貧しい人は驚く程貧しく、豊かな人は驚く程豊か。地域によっても平均的生活レベルは随分違います。聞取りをしたくても、録音orカメラ撮影(調査のエビデンスとしては必須)への抵抗がある方もいます(特に女性、イスラムの国ですし)。今回、実はデルタ地方に焦点を当てての滞在でしたが、訪問する地域、どんな方にどう接触するかetcは予め真面目に考えました。カイロには10日間程度の滞在で、残りの約2週間はシャルキーヤ県、ダカリーヤ県、ガルビーヤ県で過ごしました。自分なりに感じたミドルクラスの普通の生活やキャラクターを少しずつ拝見できたと思います。

私はアラビア語が堪能でないので(勉強挫折中…次回渡航までに真剣に頑張ります)、先生方、お友達皆様、関係者皆様に助けていただいています。エジプト人ではないけれどカイロ定宿のマーティンさんにもお世話になっています。皆様のご助力無くして成り立たないエジプト滞在です。いつも本当に有難うございます。

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