Mr.Ahmed WS、6/25(Saidi:男性)および6/26(Saidi:女性)の両日に渡り開催され、好評のうちに終了しました。リアルご参加皆様には15分程度の中断トラブルもありました中で最後まで熱心に臨んで下さり、感謝に堪えません。リアル・アーカイブ両ご参加者皆様、ご参加本当に有難うございました。
Ahmed先生メインとしてはアジア圏初のWSでした。先生の知名度が無い中で当初ご参加者が中々集まらず(WS10日前の時点で1桁でした)、先生に力不足でどうしようと半泣きで話をしたことも正直ありました。Ahmed先生は「参加者が50人でも5人でも、一人一人に対して教えることは変わらないしクオリティも変えない、来てくれた生徒に君も僕も心を込めて教えれば良い。誰が何を言おうが正しいやり方で本物を伝えれば、将来には何かがついてくるんだ」と励まして下さいました。最終的にアーカイブご受講の方も直前に多くお申込み頂き、30名を超えるご参加者様に支えられて無事にWSを実施できました。本当に有難うございました。今回中断(PCが熱を持ちすぎてシャットダウンした)や中断以降の音質の件で課題が散見され、ご不便をおかけしたことをお詫び致します。今後の改善に向けて、努めてまいります。よろしくお願いいたします。
今回オーガナイズした理由は主に2点ありました。
以下、1つ目の理由です。フォークロアダンス(民族舞踊)には進化も必要ですが、基本的にはエジプトの一般的な習慣、感性、踊り方にある程度即したものである必要があります。エジプトの民族舞踊の中にはいわゆる創作ダンスもありますが、それでもエジプト(政府)および現地関係者の考えや感性、エジプトの習慣や特徴を考慮し、それらが生きる形で作られています。日本ではKarima小松先生やHesham先生など先輩方のご尽力で、Redaスタイルは有る程度伝わりつつあります。一方で詳細は控えますが、”何だこれ?”という内容がWSで扱われ、日本や外国のダンサーにフォークロアダンスとして伝わってしまう事例も見聞きしています。
こうした事情もあり甚だ微力ではありますが、日本の踊り手の皆様に、現地のリアルを知り、創作(ファンタジー性)の状況を知り、リアルと創作の境界線を見極めるための機会をご提供したいと痛感しました。その見極めが、次世代に向けた適切な民族舞踊の保存と発展に繋がってゆくと信じているからです(この事は、日本においてのみならず諸外国でも、更にはエジプト本国でも同じであると考えます)。Ahmed先生は13年間ルクソール舞踊団を育て率いたご経歴に加え、現在も詳細は記載できませんが、若い世代向けの民族舞踊教育やその他新しい計画のもと、エジプト国内で活動されています。奇しくも私がレッスンを受ける中で同じ思いをお持ちでおられる事が分かり、オーガナイズさせて頂く事となりました。
2つめの理由は、上記に基づく先生のサポートです。エジプト国内における民族舞踊の活動をされる方には限りがあり、何故なら給料が安いからです(特に政府系の仕事)。外国向けの仕事にのみ注力するダンサーも多いです。もちろん生活にはお金が大事で無理もないことですし、本来は芸術に対し相応の対価が望まれるところですが。そうした中Ahmed先生は国内の活動も熱心に続けられています。実直な方ですが、上記事情に伴い時間的・金銭的に余裕があるとまでは言い難いことから、ご活動の一助になればと考えました。
男性と女性の表現方法の違い。現地の踊りの動きと、舞踊団におけるデザインの意図。今回扱いましたSaidiの男性、女性の振付は比較的シンプルながら繰り返し学んでいただくことで、こうした要素を身体で感じる一助となるかと思います。楽しんで踊っていただけましたら、何より嬉しいです。フォークロアダンスは大変奥が深く、1回のWSで全てを伝えることは到底できません。けれども本WSが、より深く学ぶための入口になりましたら幸いです。今後も折を見て、こうした機会を持てたらと思っております。WS以外、Ahmed先生の個人レッスンも承ります。テーマや回数・予算に制限がある方も、Nadaが内容や金額等を調整致しますのでお気軽にご相談下さい(金額もエジプトの先生の中ではけして高くないと思います)。
改めまして、ご参加皆様およびAhmed先生に厚く御礼を申し上げます。今後とも、どうぞ宜しくお願いいたします。